遠い記憶を辿って・・・

祖母に会いに行って来ました。
会いにと言っても、もう祖母はこの世にはいないのだけれど、
たまに思い出す遠い記憶には、
あの時の祖母の姿が写し出されています。

暑い夏休みの午後、
雷とともに大粒の雨が降り出した時は、
いつもこの屋根の下に居ました。
網を振り回せば、必ず何かが捕まえられるくらい、
とんぼや蝶々が無数に飛んでいた庭。

母のお兄さんご夫婦はもう80歳だけれど、
いつもご馳走を作って待っていてくれます。
きっと、この次来た時も元気でいてくれるはず。
そう信じて、握手をしておばあちゃん家をあとにしました。

母が大昔に、就職のために東京に向かった駅。

子供の頃に来た時はまだ駅員さんが居たけれど、
今は誰もいません。

叔父さんに会うのはすごく久しぶりだけど、
叔父さんはおばあちゃんの弟だから、もうかなりの高齢です。
でも、この踏切を越えて来る時、すぐに叔父さんだと分かりました。
叔父さんは通りに椅子を出して座って待っていてくれました。
記憶って忘れていても、心のどこからか引っ張り出されてくるものです。

新幹線がまだ無くて、1時間に何本も特急が走っていた線路。
子供の頃、特急が無くなってしまって、
新幹線を恨んだことがありました。
だからかな。
もう新幹線には10年以上乗っていません。

初めて来た母が出た小学校。

偶然にも、この3月で閉校になったことを後で聞かされました。

そんなこととは知らず、姪っ子とふたりしてブランコを漕ぎました。

人間が老いてしまうことを、
誰もがいつか、気づいてしまう時が必ず来るのだけれど、
遠い記憶を辿ると、昨日のことのように思い出される日々は、
心の中でずっとそのままでいてくれるはず・・・
いつまでも忘れたくない風景がそこにありました。
追伸:今日は個人的な気持ちをお話ししましたので、
コメントは受け付けない設定にさせて頂きました。
何卒、ご了承くださいます様、お願い申し上げます。