日本最北端の地へ

遥か北へ。
日本人として生まれたからには、
一度でいいから是非、日本の最北端に行ってみたい・・・
という夢が叶いました。
そして、そこは想像していた以上に、
過酷の地であること思い知らされました。
今は夏だから、
我々のような本州の人間でも気軽に来ることが出来るけど、
冬になったら何もかもが白銀の世界に閉じ込められてしまう・・・
そのような過酷の地の短い夏を感じています。
ここで暮らす人々は皆逞しい。
同じ日本人でありながら、
住む場所によってこうも違う人生。
生きるって本当にすごいことなんだって、
すっかり忘れかけていた当たり前のことを、
やっと思い出させてくれました。

帯広から始まり、
富良野、美瑛、旭川、昨日は稚内まで無事に到達しました。
微かに利尻島の島影を見るも、
その先の礼文島までは残念ながら見ることが出来ませんでした。
それは、いつか生きてるうちの楽しみにとっておくことにして、
あわよくば、この足でその地へ渡りたいと思うようになりました。

念願の日本の最も北の場所。
こんなところまで日本なんだって思うと、
何だか不思議な思いが過ります。
わずか四十数キロ向こうのサハリン。
日本時代は樺太と呼ばれていた場所。
もし、今もそこが日本だったらどんな風になっていただろう。
今の最北の地で不思議に思うのだから、
そこが日本だったらもっと不思議に思うのだろうか。
そのサハリンの姿も低い雲に覆われていて見ることが出来ませんでした。
さて、今宵はそこからまた数百キロ動いた場所にいます。
もう一度出来るかどうか分からない、
自分の北海道の旅はまだまだ続きます。
~窓から北の灯りが揺れてる、網走のホテルにて~