『秋の童話』を巡る旅~前編~(2005年8月24日~8月27日)
当時夢中になって観ていた韓国KBSのドラマ『秋の童話』

ロケ地を巡る旅に出たいという思いが強くなり、
その年の春頃から入念な準備に取り掛かりました。
当時はまだソウルの情報はたくさんあっても、
地方の情報となるとインターネット上でも情報が乏しくて、
それでも日本人の方ですでに訪れていた方の情報がいくつかあり、
その情報を頼りにさせていただきながら計画を立てていきました。

同行する友人とは、江南の高速バスターミナルで待ち合わせという・・・
これだけでも当時の自分にとってはかなりの冒険でした。

高速ターミナルのベンチで無事に友人と合流できた時の感動は
今でも忘れられません。
バスの乗車券は、
当時はハングルもままならなかったので、
友人が紙に「속초 15:30」(ソクチョ)と書いた紙を持参して、
それを窓口で見せて購入しました。
そんな初々しい自分たちがとても懐かしいです。

途中の休憩所で見た江原道の案内図。
高速道路がまだ途中までしかなかった時代です。

束草高速バスターミナルに着いたのは、
もうすぐ日が沈むという頃。
これも懐かしい~
この何年後かに行った時には、
ターミナルは新しく立て替えられていました。
宿は、バスターミナルのすぐそば、
ソウルナビさんで予約したグッドモーニングホテル(굿모닝호텔)です。
(※ 現在はグッド モーニング ファミリー ホテル)
ソウルナビさんの記事はこちら(★)
ちなみに、クチコミには当時の自分のコメントが今でも残されていました!

ホテルの部屋から見た海に沈む夕陽。

翌朝、市外バスターミナルに移動して「1-1」のバスで、
秋の童話の最終回を撮影した場所、花津浦(화진포)へ。

束草から1時間ちょっと草島(초도)というバス停で下車しました。
束草市内から北へ50キロ。
北朝鮮へはもう数キロという場所です。
雨が降っていて、
まだ晩夏とは思えない程寒かった記憶があります。
帰りもこのバス停から乗ったのですが、
行きと同じ運転手さん。
「また君たちか」
と言わんばかりの笑顔で「どこまで?」と聞かれ、
「束草まで」
って知ってるでしょ?(笑)

『秋の童話』

よくここまで来たなぁ~
という感動が・・・

そう、ここが知る人ぞ知る、
『秋の童話』

来ただけでここで間違いない・・・
と分かる場所。

あのシーンが蘇ります。
重く垂れさがる雲と雨。
まだ夏の終わりだとは思えない程の寒さ。
他には誰ひとりいない海。
物陰から北朝鮮の工作員が出て来たら、
そのまま北へ拉致されてしまっても誰にも分からない・・・
そんなちょっとした恐怖心もこみ上げてきます。

あの山の中腹は金日成の別荘跡です。
(のちに、2013年に訪れています。その記事はこちら(★))

ここもドラマのワンシーンが撮影されたところでした。
このあと束草市内へ戻り、
更に『秋の童話』

この曲のイントロが流れただけで、
あの頃の映像が一気に蘇ります・・・